tubaを吹いていて、ここ数ヶ月で感じたことです。
この2年間くらい、ほとんどF管を吹いています。何故かと言いますと、アマチュアオーケストラで「Franckの交響曲」や「Verdiの運命の力」をやり、その後の活動主体が金管アンサンブルになったからです。金管アンサンブル加入当初はC管も吹きましたけど、その時練習していた曲がF-durで運指が楽になり、アンサンブルのバランスもよくなったので続けてます。
前回の練習で、久しぶりにC管を吹きました。すると、今まで出来ていたことが出来なくってますよ。DやEを吹いたつもりが、スカッと空振りしてしまった。どうやら、C管を鳴らすツボを忘れたようです。F管と同じように息を入れてもダメですね。Contrabass TubaとBass Tubaは別物でした。
Arnold JacobsさんやGene Pokornyさん、ホッキョクグマになりきって6/4の楽器を吹くつもり(^^;)でしたが、そうはいかなったな。ぶっとい音で迫力があり、クインテットのバランスが取れないとすぐに感じました。バランスを取ろうと四苦八苦していたら、ストレスを感じてしまったよ。6/4サイズのC管でもクインテットをこなせるようになりたい。けど、またF管を持って行こう。
Contrabass TubaとBass Tuba(私の場合、C管とF管)の使い分けも、どうしたものかと思うことがあります。これは、その奏者が置かれた環境や受けた教育が影響している思います。よくあるのが、小編成の場合はF管。大編成の場合はC管です。なので、金管アンサンブルの場合、多くの奏者はF管を選択してるかな。ベルリンフィルやコンセルトヘボウの金管アンサンブルで、PuttkamerさんもHoogendijkさんもF管を使ってましたね。シカゴ、エンパイアブラス、カナディアンブラスなど北米のアンサンブルではC管です。
そんなに厳密にやらなくてもいいんじゃない?と思わされたことがありましたよ。一つ目は、名古屋フィルの演奏会でした。BrittenではC管を使用し、Tchaikovskyの6番でF管を使っていたのです。初めて見る組み合わせでした。次に見たのは、シカゴでGene PokornyさんがR.V. Williamsのチューバ協奏曲をC管で演奏したことでした。譜面には「Bass Tuba」と書いてあり、音域もF管を意識した形跡があります。インタビューでは「演奏の90%以上はC管だから、やはりC管にするよ。」と本番5日前に決めたそうです。John Williamsのチューバ協奏曲のようにC管を想定した協奏曲もありますが、R.V. Williamsの協奏曲をC管でやってしまうのは、アメリカ人奏者ならではかなと。
次に見たのは、コンセルトヘボウのMariss Jansonsさよなら演奏会。Hoogendijkさんは、バルトークのオケコンをF管で吹いていた。
C管、F管と、ご託を並べず、理屈っぽくならず、使いたい方を使えば良いんだよ!聞いている人には違いはわからないし(^^;)